ルフォスタでは、以前から「先生方のライブレポート大募集!」という企画を行っておりまして、教室にお知らせを掲示しています(^^)v

今回、ジャズピアノ森下先生の生徒さんが初めてレポートを書いてくださいました!!!

臨場感に溢れた、とても読み応えのあるレポートです(*´▽`*)ぜひご一読ください!!

皆様からの新たなレポートも心よりお待ちしております( *´艸`)♪♪

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森下滋セクステット

2017年1月11日@新宿Someday

ピアニスト森下先生のリーダーライヴ。Ts、As、Tbのフロント3管で華やかにスタート。まずはお馴染みだけど、なかなかライヴハウスで聴けない「Moanin’」続いて「Are You Real」。リーダーのアレンジで巧すぎる3人のアンサンブルがすばらしい、ノリもばっちり。いいですねー。 Asの中島あきはさんのアグレッシブでキュートなソロ、世界一のトロンボーンと森下さんが絶賛する片岡さんのソロ、そしてドーンとパワフルで頼もしい田中さんの Tsが続きます。その後1st セットは、スタンダードからStella By Starlight、ハービー・ハンコックの Driftin’、5曲目にウエイン・ショーターの Yes or No。早いテンポで、ビュンビュン進む3管、チャーリー・パーカーの再来か、というくらいのソロ、めちゃくちゃかっこいいです。

19:45にスタートして、気がつけばとっくに 21:00をまわっています。

片岡さんの“ Yeahhh!”という掛け声と Bassの高瀬さんの“アーーー”という合の手が実におしゃれ。みんな素晴らしいけど、若干23歳のスーパールーキー、あきはちゃんの知的でストレートなフレーズには、お客はみんなやられちゃいます(笑)。

いやー、いいライヴです。

休憩を挟んでの2ndセット。森下さんのマインドが詰まった We Shall Over Come.

賛美歌を思わせる荘厳なピアノのイントロから、メインはフロント3人のフリージャズ風のアドリブ。続く2曲は森下さんのオリジナルでLife Goes Onと バラードの Moonlight。片岡さんの Tbがフィーチャーされた、まるで月の光が降り注いでくるような、甘くやわらかい音色、満月の夜にこの曲、絶品でした。みんなうっとり。

ピアノのキラキラした音と、冷たく光る細く強い音、甘く柔らかい音、いろいろな響きで奏でる心が洗われてしまうような名曲です。私が想起したのは、20年も前に出された石川賢治さんの写真集「月光浴」。名曲は名作の映像を呼び起こすんですね〜。

かわって、Dixie 風の Down By The Riverside。江藤さんのパワフルなドラミングに思わず手拍子が沸き上がります。ピアノのソロもすごかった。力演。ラストは Old Ragged Cross。かつて、モントレージャズフェスティバルで演奏し、スタンディングオベイションを受けた思い出の曲と聞いています。これまた片岡さんの圧巻のソロ。これを聴けるのは、日本でここだけですよー。魂のトロンボーン、すごいなあーと感激。

今回のライヴは、スーパープレイヤーたちの絶品のソロはもちろんですが、ミニマムビッグバンドというか、編曲、作曲もたくさん手がけている森下先生のアレンジで、全曲にわたる、テーマのアンサンブルが魅力。スタンダードやトラディショナルな楽曲で、きれいに重ねられたサウンドはまさに極上のマリアージュ。私は、最初の「Are You Real」で、マジ?という位、聞き惚れました。

ちなみに同行したジャズ好き友人は、We Shall OvercomeとDown By The Riversideが楽しかった、単純なコード進行にジャジーなアドリブフレーズをのせてくるのが素晴らしい、とのことでした。

充分満喫したライヴですが、アンコールには Strike Up The Band。賑やかに飛ばしてくださいました。サビからの3管のアンサンブルはしびれますよー。刺されます。

Piano:森下滋 As: 中島あきは Ts:田中邦和 Tb:片岡雄三 Bass: 高瀬裕 Dr :江藤良人

 

記事:ジャズピアノ森下クラス 宮川ひろみさん